先日「あなたはあなたが使っている言葉でできている」を読了したので、自分の感じたことなどをまとめていく。
人には2種類の会話がある。それは「他者との会話」と「自分との会話」だ。
そしてこの本が主軸にしているのは「自分との会話(セルフトーク)」だ。
「自分との会話」は自分の頭の中で行われるものであり、そこは最もプライベートな空間だ。
そして自分との会話が変われば、物事の捉え方や行動の仕方が変わると言うのが本書の考え方だ。
要約や考えたこと、学びが多かった点など
本を読みながら思い浮かべた私の例を挙げてまとめる。
私は皿洗いが面倒であまり好きじゃなかった。
いつも「面倒だな」とギリギリまで後回しにしがちだった。
ところがある日、友達から結婚祝いでたくさんお皿をいただいた。
すると、お皿洗いが不思議と面倒ではなくなった。
お皿を洗うこと自体は何も変わらない。
これは私の中でお皿洗いを”表現する言葉“が「面倒な家事」から「友達からのプレゼントを大切にする行為のひとつ」に変わり、「面倒」という”感情“を持たなくなった、と言うことだろう。
つまり、問題をどうとらえ、どう表現し、どういう感情を持つかは全て自分次第ということだ。
著者はセルフトークをする時は、断定的な言葉を使うべきだといっている。
⚪︎「自分は〜だ」「〜を受け入れる」 →否定的な気持ちでもOK(「〜はイヤだ」など)
「〜するつもりだ」「〜が目標だ」
また、先入観も人生の邪魔をする。
これは意外と心当たりのある人もいるのではないかと推測するが、先入観があるとそれを証明したい気持ちになってしまうものだ。
例えば「自分は運が悪い」という先入観を持っていたとする。そして実際に不幸な出来事が起きた場合に、事態を好転させることよりも、「ほらね、私は運が悪いでしょ?」と証明することに夢中になってしまうのだ。
思い当たる節があり、大変耳が痛い。
大学生の頃、私は完全にこれに陥っていたので、それ以降これを勝手に「悲劇のヒロイン思考」と呼び、日々気をつけるようにしている。
何はともあれ、物事に対してやらなければならないことは意外とシンプルだ。本当の問題はそのことについて確認する時間がない点だと著者は言っている。
「やる意志があるか、それともイヤか」を基準に問題をとらえれば、自分で作っていた壁を壊せる。
『あなたはあなたが使っている言葉でできている』より
思考は無意識下で行われるため、コントロールができない。
そのため、行動は思考を変える一番の近道だ。
行動を起こすまでは、思考はただの思考に過ぎない。
そして行動を起こせば、思考がどんどん形になっていくわけだ。
失敗してもかまわない。ダメなのは立ち止まることだけだ。
『あなたはあなたが使っている言葉でできている』より
がむしゃらにやるコツは、目の前の問題に集中すること。
期待は厳禁だ。上手くいかないと思う時には大抵「期待」がついてまわっている。
もし上手くいかないことがあった時は、「どうなるはず」だと思っていたか、実際どうなったかを書き出す。
そうして客観視して、期待を手放すのだ。
期待を手放すことは妥協することではなく、引き受けて責任をとることだと著者は言っている。
まとめ、感想
自己啓発的な側面が強過ぎて、はじめは少し警戒して読んでしまった。(私は意見を押し付けてくる系の意識高い人たちがあまり得意ではないのです。)
しかし、哲学者や心理学者などの言葉を引用したり、「ポジティブを押し付ける連中とは違うんだよ」と始めに言ったりしていて、結果的に好意的に読むことができた。
自分自身、身をもって実感していることや、耳が痛いような言葉もあり、なかなか読み応えのある本だった。
ナイーブでちょっとしたことで絶望感を抱いてしまっていた思春期時代の自分に読ませてあげたい。
その時の自分が素直に読むかは分からないけど。