先日「自分を変えるノート術」を読了したので、自分の感じたことなどをまとめていく。
作者について
著者はコミュニティ・プラットフォーム「信用の器 フラスコ」の代表の安田修さんという方。
大学卒業後、日本生命保険相互会社へ入社し、15年勤め上げ、退社後に起業。現在は多数のコミュニティを立ち上げ、運営に携わっているそう。
純粋に15年勤めた会社を辞めて、新しいビジネスを始める勇気がすごい。大学卒業後に15年勤めていたら、40歳近いだろう。お子さんも2人いるそうだし。
著者の決断は簡単なものではなかったと思うが、その決断の手助けとなったのが、まさしく「ノート術」なのだと思う。
特に学びの多かった部分について
ネガティブな感情との付き合い方は難しいもだ。巷では自分の感情はネガティブなものも含めて、全て書き出すといいと言われることも多い。
私自身はネガティブな感情を書き出すのは抵抗があってあまりやらないが、意外とその方がいつまでも頭の中でモヤモヤ考えてしまうものだ。
ネガティブなことは、繰り返し書くと無意識に刷り込まれてしまうので、書くのは1回きり。(中略)私としては頭に浮かぶことは全て書いて、ネガティブなことは忘れるのがお勧めです。
「自分を変えるノート術」p25より
たしかに、繰り返し書かずに、頭の中を空っぽにするためにするアウトプットならネガティブな感情を書くのもアリなのかもしれない。「忘れるために書く」。
これはやるべきこと・やりたいことを全てノートに書き出し、その中で最優先のものを一つ選んで印をつける、というもの。この考え方をハイライトと呼ぶらしい。
私自身、以前別のノート術の本を読んでから、ほぼ毎日1日のタスクをリスト化しているし、それを気に入っている。
しかし、たまにすごくタスクの多い日があって、若干気が滅入る瞬間がある。
そういった時にこのハイライトという考え方は有効なのだろう。最優先のタスクだけでもやり切れば、その日は充実感をちゃんと得られるものだ。
これはすぐに取り入れられる考え方だと感じた。
筆者がこの本の中で一番勧めているのがこの「一人合宿」というものだ。言葉を聞いただけでもちょっとワクワクしてしまう。
やり方は下記の通り。
- 時間を確保する
- 場所を確保する
- ノートとペンを用意する
- 計画を立てる
- 当日を迎える
この中で一番なるほど〜と感じたのは「計画を立てる」という項目だ。
あらかじめ計画を立てて合宿の内容を意識することによって、一人合宿で集中して考えるために必要な材料が、当日までに勝手に揃うのです。
「自分を変えるノート術」p45より
ざっくりでも何について考えるかを決めておくと、無意識にそれに関係した情報を集める効果を狙うのだ。
たしかに決めておくと、いざ合宿を決行する時に、より深く考えたり、選択肢が増えたりしそう。
始める時って、意外と手が止まってしまいがちだが、これをやっておけばノートに考えを書き出すのもスムーズにいきそうだ。最初に書き出してしまえば、あとは意外とノってくるものだろう。
また、考えることは以下の5種類だと筆者は本書で言っている。
- 将来のビジョン
- 悩んでいること
- アイディア出し、企画
- 頭の整理、プレゼン準備
- フリーテーマ
あとはひたすらノートに書き出していくのみだ。
個人的な意見だが、上記のような人生における重要な部分について考えるときは、大抵抽象と具体を行き来する必要がある。一人合宿はそれに必要な集中力やモチベーションを引き出し、ノートに書くことはより円滑にその作業をしやすくすることなのでは無いかと思う。
ノートに書き出す一人合宿は、方法としてはシンプルだが、とても有効な方法だと感じた。
感想
久々にノート術の本を読み、ワクワクした。
シンプルなノウハウにまとめられていて、文章もとても読みやすいし、取り入れやすいと感じた。
ただ、著者も本書の中で言っている通り、「ノート術にすでに興味がある人」がターゲットになっていると思う。
具体的にいうと、ノート術系の本に興味が湧き始めた友人に1冊目にオススメする本にはならない。逆に、ある程度情報を取っている人には、選択肢を広げてくれる意義のある本だと感じた。
「一人合宿」など、なんだか単語だけ聞いてもワクワクしてしまうようなワードがいっぱいで、モチベーションを上げてくれることは間違い無いだろう。
実際に私はこれを読んだ後、さっそく一人でカフェに行き、自分の頭を整理した。自分で考えているよりもずっと迷いが頭の中にあったのだなと驚いた。
はじめはカフェに30分行くことから始めたら良い、とこの本に書いてあるが、あっという間に1時間半が経っていた。
思考が整理され、目標が明確になり、新しいことを始めるきっかけになったという実感もある。
これからも定期的に行っていきたいと思ったし、いつかスケジュールを確保して2、3日の本格的な合宿もしてみたい。